「おみやげ」の意味とは?

お土産の豆知識
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旅行や出張など、遠方の地で誰もが買ったことのあるお土産。旅の楽しみのひとつであり、旅行とお土産は切っても切れない関係にあります。この「土産」という言葉は何なのか?そしてその意味とは?…疑問に感じた方もおられるハズです。そこで今回はお土産の意味について考えていきたいと思います

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1 言葉の直接的な意味

土産の例:北九州の定番土産菓子 小倉日記

辞書で調べる

言葉に迷った時、強い味方になるのが人類の英知「辞書」であります。著者が多用しているのは分厚い本の辞書ではなく、三省堂から出ているスマホアプリの「スーパー大辞林」です。

書籍と比べると内容は簡略化されていますが、あの分厚さが片手に収まるのはすごく便利でありがたいです。文章書きにとっては必需品ですね。

こちらによると、このように記載されております。

みやげ [0]【《土産》】

旅行先や外出先から家などへ持って帰るその土地の産物。つと。
人を訪問する際持っていく贈り物。手みやげ
③「土産金」の略。「やうやう銀二百枚―を付けます/浮世草子・本朝桜陰比事

(出典:三省堂 スーパー大辞林より)

必要最小限の説明で、なおかつ分かりやすい。辞書はスゴイですね(笑)

①の意味は「おみやげ」として一般的にイメージしやすい、旅行先で手に入れる土産のこと。
②は旅行ではなく訪問時に持参する品のことで、こちらは手土産と呼んでいますね。
③は今回の趣旨とは違うので割愛します。

もうこれだけで大体の意味が分かってしまいましたが、少々味気ないと思うのでもう少し頑張ります。

ではもう少し具体的な記載はないのでしょうか?著者がよく活用しているWikipediaさんでも調べてみましょう。

Wikipediaで調べる

土産(みやげ、みあげ、どさん、とさん)は、知人や縁者に配る目的で旅行先などで買い求めるその土地にちなむ品物(進物)のこと。または知人や縁者の家宅など訪問先を訪問する際に感謝を込めて持参する進物のこと。後者の場合は手土産(てみやげ)という言い方もする。旅先で見聞きした物事や体験などを語って聞かせることを土産話(みやげばなし)という。進物であることから丁寧語の接頭辞をつけ、御土産(おみやげ)と称するのが一般的である。また知人や友人に渡すことを目的でのおみやげは日本人特有という説もある。

旅行先の土産

―省略―

土産としては、土産菓子、工芸品などが多く取り揃えられている。漢字で「土産」と表記するように、通常はその土地の名産物、特産物が多い。

―省略―

手土産

訪問先に持参する進物では、訪問者が住む土地にちなむ物品のほか、一般的な雑貨、食料品など多岐にわたる。訪問者が生産・獲得した農海産物を持っていく場合もある。

(出典:フリー百科事典 Wikipediaより)

感謝・お礼というキーワード

手土産に〝身近な人に配る〟というキーワードが出てきました。

もう少し日本的に解釈すると、手土産だけでなく旅土産にも「日ごろの感謝を込めて」や、職場などでは「休みを頂いたお礼の気持ち」などのニュアンスが含まれているのではないか? とあくまで個人的に思います。

おみやげという風習が〝日本人特有説〟というのも新たな発見です。
外国では基本的に、旅土産のような習慣はない、と思っていいようです。

間接的なメッセージ性

その土地の名産物、特産物」や「訪問者が住む土地にちなむ物品」も重要な要素です。

旅土産と手土産も「ここを旅行しました」「ここから来ました」という間接的なメッセージ性がある点は共通しています。

受け取る側のその身近な人にも、下さった人のストーリーの断片が伝わります。

2 〝土産〟のポイント

それでは分かりやすよう、今までのキーワードをまとめていきます。

土産の重要な要素
本来の意味は〝土地の産物
旅土産手土産主旨が異なる
どちらも贈る相手への感謝の気持ちを込めている
物品にストーリー性が含まれている
おみやげの風習は日本の文化
本来「旅行」は贅沢な行為です。
遠方の親戚を訪ねに行く行為も、趣味ではないといえお金のかかる行動に変わりありません。
その「遠い」といのは地理的にという訳ではなく、普段は行けないところだからこそ、心理的にも遠いと感じるかもしれません。

こういった普段はなかなか訪問しづらい場所での獲得物を、帰郷後に身近な人へ贈るという行為は「お裾分け」もしくは「お福分け」といった意味に通じるものがあります。

感謝の意を土産で表現

旅の土産とは? 

身近な人への日ごろからの
感謝を込めた贈り物


手土産とは?

訪問させてもらう事への
感謝を込めた贈り物


感謝とはつまり「気持ち」のことです。
本来気持ちは「言葉で伝える」のが人間らしいと思います。

しかし日本の文化では人前で感情を表に出すことを忌避する傾向があり、したがって言葉ではなく〝カタチある物〟であったり〝無償の奉仕〟であったりと、気持ちを何らかのカタチで返すことが多いです。

〝土産〟も、そういった感謝を表す行為の一つなのかもしれません。

語頭に丁寧語である〝お〟をつけることからも分かるように、〝お土産〟は他人へ贈ることを前提にしているため、いつからかこのように呼ばれ始めたのでしょう。

3 お土産は日本の文化

海外に〝土産〟の風習はない

〝お土産〟は基本的に日本固有の文化と考えていいでしょう。

海外でも似たような習慣はあるでしょうが、日本の〝おみやげ感覚〟とは違うことを忘れずに。

この認識の違いは、言語にも現れています。

〝おみやげ〟を単純にGoogle翻訳で英訳すると

“gift” や ”souvenir” といった言葉が出てきます。

前者は〝贈り物〟全般に対する言葉。なので一番ニュアンスが近いのは後者の ”souvenir” となりますが、これもどちらかというと〝記念品〟というのが正しい翻訳です。

このように、〝おみやげ〟に相当する言葉はあっても、本来の意味までは伝わりません。

文化によって多少異なるでしょうが、あげたい人へ贈る、が基本。

プレゼント(present)の意味に義理的なニュアンスがないのと同じです。

異文化への配慮が必要

外国人労働者の受け入れ拡大に伴い、様々な業種の職場で外国人の方々と接することが増えると思います。

お土産をあげる機会があるなら、その時は説明もお忘れなく。
親しい間柄ならプレゼントで済みますが、そうでないのなら勘違いされる可能性があります。

お土産が本人の文化・風習であることを教えてあげましょう。

もっと言えば、相手の文化のことを訪ねてみてもいいかもしれません。
わざわざ日本で働くほどなので、日本の文化には興味があるはずです。

お互いの文化を知ることで、普段の仕事も気持ちよくでき、プレゼントや贈り物の際も安心です。

4 まとめ

ついつい習慣に流されて、おみやげを「なんとなく買っていた」経験もあるかと思います。

おみやげとは感謝のしるしです。

特に気を使いたい方、本当にプレゼントしてあげたい方などには、おみやげの値段ばかりではなく、

現地での本当の名産品特産品なのかを、ある程度知ることも必要です。

現地のおみやげ屋さんでは、色々な商品があり過ぎて探しにくいと思います。
そんな時は、インターネットで下調べするのも一つの手段です。

自分の予算や時間とを考慮して、最善の贈り物を探しましょう。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
少しでもお役立てて頂けたら、幸いです。

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