「鉄の街らしさ」そして「甘さ」にこだわった北九州・八幡の銘菓〝くろがね羊羹〟
疲れた時につい食べたくなる、労いの進物としておすすめです。
ページコンテンツ
北九州のお土産である理由
② 生産地/北九州市 八幡東区
③ 製造者/株式会社スピナ
④ 地元らしさ/官営八幡製鉄所で誕生
⑤ 入手範囲/現地・Web(総合ネットショップも可)
1 くろがね羊羹の概要
1‐1 そもそも〝くろがね〟とは?
くろ がね 【▿鉄】〔黒い金属の意〕
①鉄の古称。現在も文語的に用いる。「――づくりの門」
②きわめて堅固なもののたとえ (三省堂 スーパー大辞林より引用)
漢字では「黒金」や「黒鉄」とも表記されています。身近な鉄製品だと、どうしても銀色を連想しがちな昨今の〝鉄〟でありますが、その原料である鉄鉱石や砂鉄などは黒色。また熱処理した鉄の色も黒いため、昔の人は鉄に対して黒く、そして堅固なイメージを懐いていたのかもしれません。
1‐2 鉄工マンのためのお菓子
もともとは官営八幡製鉄所で働く従業員のために開発されたくろがね羊羹。同じコンセプトのくろがね堅パンは、大量生産・大量貯蔵の方に重点が置かれていました。いっぽうのくろがね羊羹は長期保存には向かないものの、堅パンより更にカロリー補給に重点が置かれています。製鉄所従業員の滋養のため、強い甘さが特徴の上白糖を使用し、現場で働く労働者の疲れを癒してきたといわれています。開発されるまでの経緯はくろがね堅パンのページを参照。
1‐3 北九州の地元企業「株式会社スピナ」
北九州市内で「スピナマート」として名が知られているスピナ。もともとは1952年(昭和27年)に八幡製鉄(現:新日鐵住金)とその関連企業が出資して設立された不動産業の会社が原点。小売業は製鉄所内の売店が始まりで、後に一般向けに事業を拡大。現在は西日本鉄道が完全子会社化しており、スーパーマーケット事業は同傘下の西鉄ストアに統一・移管されています。
官営製鉄~八幡製鉄までにどのような経緯を辿って〝くろがね羊羹・堅パン〟が引き継がれてきたのかは、残念ながら詳細は分かりませんでした。北九州・八幡の銘菓として認知されてきたのはごく最近の話で、元来より土産菓子が主力事業ではなかったでしょう。北九州の土産菓子メーカーの中でもずいぶん珍しい経歴だと思います。
1‐4 老舗〝つる平〟ともコラボ
北九州・小倉の老舗菓子メーカー「つる平」が販売する、北九州銘菓の詰め合わせパッケージである〝菓子合併〟 北九州市が5市合併する以前の、旧5市に縁ある銘菓を詰め合わせた商品であり、同パッケージにて旧八幡市を象徴する銘菓に「スピナ」の〝くろがね羊羹〟が商品提供というかたちでピックアップされています。詳しくは菓子合併のページを参照。
2 商品の種類
2‐1 個売り商品
北九州名物 くろがね羊羹
普通サイズのくろがね羊羹。味は「銘菓くろがね羊羹」「小倉くろがね羊羹」「抹茶くろがね羊羹」「柚子くろがね羊羹」の4種類。
くろがね羊羹 ミニ
小さなサイズのくろがね羊羹。味は「銘菓くろがね羊羹」「小倉くろがね羊羹」「抹茶くろがね羊羹」の3種類。
2‐2 詰め合わせ商品
羊羹ミニ 6固入りセット
ミニサイズの羊羹3種類を2個ずつ、合計6個のセット。
堅パン 羊羹ミニセット(世界遺産パッケージ)
2015年、八幡製鐵所関連施設の世界文化遺産登録を記念して、発売されたパッケージ商品。内容はスティック堅パン4種(プレーン、イチゴ、ココア、ホウレン草、各1)、ミニ羊羹3種(銘菓1、抹茶1、小倉1)
3 ベストな贈り先
- 製鉄所で働いている現役鉄工マンの方に
- 肉体労働・重労働の職場の方に
- 極端に甘いものが食べたい方に
もともと、体力消耗の激しい製鉄所の作業員向けに開発されたくろがね羊羹。当時ほどとはいわないものの、現代になっても肉体的にキツイ職場はたくさんあると思います。そのような作業員の方や職場の方へ、労いの意が籠るくろがね羊羹は最適だと思います。
4 総合ネット通販でも買える!
・Amazonや楽天など、使いなれていて便利
・大手ショップのポイントが貯まる
・帰りに荷物が増えず、旅に集中できる
・足らなくても、再購入ができる
4‐1 くろがね羊羹 5本セット
5本セットの詰め合わせ
4‐2 堅パン羊羹ミニセット
(世界遺産パッケージ)
4‐3 菓子合併
旧五市をイメージした北九州の菓子詰め合わせ。
5 まとめ
銘菓くろがね羊羹はいかがでしたでしょうか?
製造元の〝スピナ〟ですが、北九州ではスーパーマーケットで有名なのです。しかし記事中のとおり、現在はスーパーの事業は移管されており、スピナのブランド名のみ残っている状態だそうです。
このことは調べてみて初めて発覚したことなので、個人的にちょっと残念な気になってしましました。しかし現在の株式会社スピナさんはもともとの不動産業の他、くろがね堅パン・羊羹も主力事業とのことなので、今後もブランド力向上や更なるお土産菓子の開発に期待が持てそうです。更なるご跳躍を期待しております。
それでは、この辺で。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
6 参考・出典
公式サイト
・株式会社SPINA くろがね堅パン・くろがね羊羹
・西日本鉄道株式会社 企業・グループ情報
出典・引用
・かんぽの宿 北九州 人気沸騰中!!北九州八幡の銘菓~くろがね堅パン くろがね羊羹
・ウィキペディア‐スピナ
・北九州市観光協会ONLINE SHOP 楽天市場店
コメント