北九州市の特徴の一つは、大きな〝港〟を有していること。そして意外にも同市は長距離フェリーの就航が多いのです。福岡や九州各県を旅するのに、ちょっとスペシャルなフェリーの旅はいかがでしょうか? 今回は北九州とフェリーについて紹介していきます。
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この記事のポイント
② フェリーの移動は意外と快適
③ 北九州はフェリーの旅と相性がいい
④ 関西・四国の旅におすすめ
⑤ クルーズ船も寄港する北九州港
1 フェリーの利便性は?
意外と悪くないフェリーの旅
新幹線や航空機による移動は速達性に優れており、早く移動できるため大変便利です。
それとは対照的にフェリーの移動は時間がかかるため、便利に思えないかもしれません。しかし他の交通機関にはないフェリーならではの利点があり、意外と便利な乗り物なのです。
その最たる利点が夜間に移動できることです。
新幹線や航空機は日中の運行がほとんどで、深夜に運行する便はほとんどありません。一方のフェリーはその移動時間の多さから運行を主に夜間に設定されており、寝ている間に目的地へ到着することができます。
そういう意味で夜行バスと主旨は同じですが、バスにはないフェリーならではのメリットがあります。以下にメリットとデメリットをまとめました。
メリットとデメリット
フェリー移動のメリット
・効率よく移動できる
・運賃が安い
・横になって寝れる
・自動車やバイクも移動できる
・意外とリッチな旅ができる
フェリー移動のデメリット
・移動時間が長い
・船酔いのリスクがある
・長距離フェリーの少なさ
フェリーの移動のメリットとしては、こうして見ると意外と多いですね。
夜間の非活動時間に目的地へ移動できる。客室は色々とタイプがありますが、最も安いツーリストタイプだと夜行バスに匹敵する安さです。また横になって寝れることも醍醐味ですね。夜行バスだとどうしてもシートに座ったままなので、ゆったりできない印象があります。
自動車やバイクを移動させることができるのも、フェリーの旅のメリットですね。夜間に長時間運転する必要がなく、目的地到着後の移動範囲も大きく広がります。そして意外とリッチな旅ができるというのも魅力の内です。理由は後述します。
デメリットとしては、やはり移動時間が長いことがあげられます。慣れない方は船酔いのリスクも。天候によっては波が高くなり、船の揺れも大きくなる可能性があります。また、国内の長距離フェリー自体が少ないという欠点があります。その理由についてこの後述べたいと思います。
2 国内のフェリー事情
国内長距離フェリーは少ない
前の項目でフェリーの利便性について述べましたが、ここで少し残念なお知らせです。
フェリーの旅がしてみたい! とせっかくその気になってもらいましたが、実をいうと長距離フェリーは国内で14航路(日本長距離フェリー協会より)しかありません。あくまで長距離フェリー(運行距離400㎞以上)なので、短距離のフェリーは除外されています。
新幹線や航空機と比べると、やはりフェリーは運行航路自体が少ないですね。
本州の内陸にお住いの人は——フェリーの旅に馴染みがない、という方も多いと思います。そこに運行本数も少ないとなると、フェリー慣れしている人口が少ないのはむしろ当然かもしれません。
北九州は4航路ある!
そんな国内の長距離フェリー事情ではありますが、北九州にとっては事情が異なります。
国内において希少な長距離フェリー14航路ですが、北九州市と発着する航路はそのうち4航路も有しています。これは嬉しい誤算であり発見です。
また首都・東京からの航路はわずか1航路のみであり、これが北九州の航路であることは大きいです。
そう、つまり北九州は他県に比べて、圧倒的にフェリーの旅がしやすい環境である、といえます。
3 北九州港について
北九州市が 海洋市町村、であることが分かったところで、同市の港について簡単に紹介したいと思います。
下の画像は門司港~小倉港~響灘地区の港を一望している航空写真です。
画像右の陸地が本州・下関市。左側が九州・門司港で、陸地の奥側が北九州市の中心街です。
こうして見ると、関門海峡の狭い両岸はビッシリと護岸整備されていて、埋め立て地がメインの港とは趣が違った〝the港〟といった感じでしょうか。
実際、陸から眺める関門海峡は、海というよりむしろ巨大な河川。両岸の小高い山々がそれをより一層印象づけてくれます。
北九州市にお越しの際は是非見てもらいたい、オススメの景色です。
北九州港とは?
工業都市と関門海峡という独特な環境により、北九州の港湾事情は古くから発展してきました。
1963年(昭和38年)に洞海港・小倉港・門司港が合併して北九州港となり、現在では東京港・神戸港と並ぶ規模の港湾として日本三大旅客港の一つに数えられます。
また国内の代表的な貿易港として、千葉港、名古屋港、横浜港、神戸港と共に日本五大貿易港の一つにも数えられます。
フェリーのりば
北九州港の主な地区は上の画像の青い点線部分、主に5つの区域に分かれています。
そのうちフェリーが発着している地区は、小倉北区の市街地から近い「小倉港(地区)」と。そして市の東側海岸に位置する「新門司港(地区)」です。
ちなみに、先ほど紹介した関門海峡は、珍しい地形もあり景観はとても美しいです。しかし他の港は至って普通の埋め立て地ですので、お間違いのないように。
さらに、松山・小倉フェリーを除き、残る4航路の長距離フェリーは「新門司港(地区)」にて発着するので、船上で関門海峡を通ることはありません。関門海峡を見て回りたい方は下船後、観光地である門司港へどうぞお越しください。
4 北九州のフェリー紹介
就航フェリー一覧
就航フェリー | 北九州との就航先 | 就航先住所 |
オーシャン東急フェリー | 東京~徳島~新門司 | 徳島県 徳島市 |
東京都 江東区 | ||
阪九フェリー | 泉大津~新門司 | 大阪府 泉大津 |
神戸~新門司 | 兵庫県 神戸市 | |
名門大洋フェリー | 大阪~新門司 | 大阪府 大阪市 |
松山・小倉フェリー | 松山~小倉 | 愛媛県 松山市 |
北九州市との就航先住所は分かりやすいよう都道府県と市区まで記入しています。
就航先地域でみると、関西が3カ所、四国が2カ所、関東は首都東京の1カ所の順になり、関西地方のフェリーが全体の半分を占めています。
大阪までの距離であれば夜中に乗船し翌朝には現地に到着するので、利便性が高いというのが理由でしょうか。
それではここから、各フェリーの紹介を画像ギャラリーでしていきたいと思います。
各フェリーの紹介
フェリーの紹介ということで、北九州と就航している各フェリーのホームページをこぞって調べてみました。
そしていざ文章にしよう! と意気込んだのはいいですが……
これは 見た方が早い!
ということで、ひたすら画像をひっぱらせて頂きました(笑)
各社のサイトを見ましたが、どれも魅力的なフェリーばかりです。また、画像の引用は一部ですのでお載せできなかった分も多々あります。興味が湧いた方はリンクを設置しましたので、是非リンク先をご参照下さい。
オーシャン東九フェリー
画像出典:オーシャン東九フェリーホームページ
阪九フェリー
画像出典:阪九フェリーホームページ
名門大洋フェリー
画像出典:名門大洋フェリーホームページ
松山・小倉フェリー
画像出典:松山・小倉フェリーホームページ
フェリーの総評
今回調べてみて分かったのですが、フェリーのイメージが180度変わりました。
フェリーと言えば、どこか前時代的なイメージがあったのですが……すごく快適そうです。
北九州から大阪に行く時は、迷わずフェリーの旅 を選択したいと思います。
まあ、お金と時間があればの話ですが(笑)
5 クルーズ船
クルーズ船も寄港する北九州港
フェリーとは直接関係ありませんが、せっかくなので少しご紹介を。
日本三大旅客港ということもあり、北九州港は外国籍のクルーズ船も寄港します。
寄港場所は門司区の西海岸と若松区のひびきコンテナターミナルです。
また北九州市のホームページに入港実績や予定が閲覧できます。またYouTubeにクルーズ船受け入れの動画がUPされてましたので、合わせて下記にご紹介させて頂きます。
ホームページと紹介動画
6 まとめ
ということで、今回は少々長くなりましたがいかがでしたでしょうか?
記事を要約すると、北九州⇔関西&四国は
フェリーがかなり便利です!
この一点につきます(笑)
あと個人的にクルーズ船のことを紹介できて良かったですね。ブログを始める以前より、門司港の西海岸でクルーズ船を見ることがありましたので、どこか頭の片隅に引っかかっていたのでしょう(汗)
あとこの記事を書くにあたっていろいろ調べていると、物凄くフェリーの旅がしたくなりました。
すごく旅したいのですが——はい、お金と時間ですね、これがありません。
そのうち「旅」専用のブログを立ち上げて、日本中を見て回るのもいいかもしれません(まあかなり先の話になるでしょうが)
いろんな意味で余裕のある方は、私の代わりにぜひ長距離フェリーをご利用して、快適な海の旅を満喫してください。またご感想聞かせて下さればコメント欄に記入をお願いします。
それでは今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
7 参考・出典
公式サイト
・日本長距離フェリー協会
・北九州港 Port of KITAKYUSHU
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